折戸なす

徳川家康に献上していたという記録が残る「折戸なす」は、静岡市清水区三保の在来種で、初夢にみると縁起が良いとされる「一富士 二鷹 三茄子」の“なす”のことだといわれています。明治以降栽培が途絶えていましたが、国の研究機関で保存されていた折戸なすの種を譲り受け、農家とJAが復活に取り組み、2007年から出荷しています。5月下旬~12月下旬に出荷されます。

<特徴>
折戸なすは、こぶし大の丸い形状で鋭いトゲがあり、果肉が緻密であることが特徴です。色は深く黒みがかった茄子紺で、味はコクのある濃厚な味わいです。毎年初夏には、つやつや光る初物を家康公が眠る久能山東照宮に献上しています。2012年には静岡県の「しずおか食セレクション」に認定されています。

<効能>
なすはほとんどが水分ですが、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、鉄、カルシウム、食物繊維などを幅広く含んでいます。
カリウムの含有量が比較的多く、利尿作用があるため、身体を冷やす作用があるといわれています。皮の色素成分はポリフェノールの一種「ナスニン」で、抗酸化作用に優れ、肌のしみ・そばかす、シワなど肌の老化やガン予防に効果的です。