静岡県は早咲き桜の宝庫!今から楽しめる県内の早咲き桜

日本の春の風物詩であるお花見。今では世界中で楽しまれています。
桜は約600品種あるとも言われていますが、静岡県には早咲きで知られる桜がたくさんあります。
今回は早咲きの桜についてご紹介します。

早咲き桜とは
日本で桜と言えばソメイヨシノを思い浮かべる方が多いと思います。ソメイヨシノは各都道府県で、桜の開花宣言に使われる標本木であることや、公共施設などに多く植えられていることから、桜=ソメイヨシノのイメージが定着しました。

ソメイヨシノは例年3月上旬(九州地方)~4月下旬(北海道)に見ごろを迎えます。そんなソメイヨシノよりも早く1~3月に見ごろを迎える桜が早咲き桜です。静岡県内では全国的にもよく知られる早咲き桜が多く存在しており、名所も数多くあります。名所と種類を合わせてご紹介します。


県内の早咲き桜と名所(見ごろは天候によって左右します)
●糸川遊歩道(熱海市)  早咲き桜:あたみ桜  見頃:1月中旬~2月上旬
あたみ桜は、インド原産の寒桜の一種で、明治4年頃イタリア人によってレモンやナツメヤシとともに熱海にもたらされました。少し濃いめのピンク色が特徴で、沖縄の寒緋桜と並んで最も早咲きであると言われています。下田の御用邸や伊勢神宮、東宮御所に献上されたことで広く知られるようになりました。例年1ヵ月以上花を楽しむことができます。

●松原公園(伊豆市土肥)  早咲き桜:土肥桜  見頃:1月中旬~2月中旬
土肥桜は、1月中旬から2月中旬にかけて、伊豆市の西海岸・土肥でしか開花しない貴重な桜です。花びらが大きくかつ全体が紅く染まり、一枝に6~7個の花をつけます。木によって濃いピンク薄いピンクの2種類の花を楽しめます。濃いピンク色の花は、平成19年3月に品種登録されました。一気に散らないため、見ごろを過ぎてもお花見を楽しむことができます。土肥温泉の中心部にある松原公園をメイン会場に、土肥桜まつりが毎年開催されています。

●河津川周辺(賀茂郡河津町)  早咲き桜:河津桜  見頃:2月上旬~3月上旬
河津桜は、2月上旬から開花しはじめる桜で、1972年に河津町で発見されました。温暖な気候と早咲きの特色から約1ヵ月を経て満開になっていきます。濃いピンク色の大きな花びらが魅力です。毎年河津桜まつりも開催され、多くの露店やライトアップなどのイベントが開催されていることでも知られています。今年の河津桜まつりは新型コロナウイルス感染拡大を受け、中止が決定しました。満開でなくても、5~6分咲き以上で十分満足感の得られる河津桜が見られるため、毎年多くの観光客が訪れる名所です。

●掛川城公園(掛川市)  早咲き桜:掛川桜  見頃:3月上旬~3月中旬
掛川桜は、平成26年に認定を受けた新種の桜です。つぼみは淡い紫がかった紅色ですが、開花するにつれて濃くなり、あざやかなピンクの花を楽しむことができます。掛川城公園周辺に植えられており、夜にはライトアップされた姿も楽しめます。掛川城には、掛川桜以外にもソメイヨシノなども植えられているため、長い期間お花見を楽しむことができます。