素材別の食器の扱い方

ひとくちに「食器」といっても素材によって扱い方は異なります。
洗い方・電子レンジや食洗機での使い方など、ちょっとの工夫や注意で、食器の寿命が伸びます。
今回は食器の扱い方についてご紹介します。

素材別の洗い方
陶器は目が粗くたくさんの気泡があるので、水分やにおいが染み込みやすいです。そのため使う前に水かぬるま湯に10分以上浸しましょう。あらかじめ水を含ませることで、水の膜をつくり、料理の調味料や油分、においが染み込むのを防ぎます。使ったあとは香りが残りやすいので、市販の食器用洗剤のように香りが強い洗剤は使用しないようにしましょう。おすすめは台所用液体せっけんです。ただ、洗い桶に入れたまま放置すると色移りの可能性があるので避けて下さい。汚れが少ない場合は、お湯とスポンジだけでも十分汚れは落とせます。

生地仕上げの木製品は、陶器と同じように香りの強い合成洗剤は使わず、ぬるま湯と柔らかい素材のスポンジなどで優しく洗います。塗装のかかっていない木製品は、使う前にぬるま湯にさっとくぐらせ、乾いた布巾で軽く拭いて水分を含ませてから使いましょう。陶器と同じく色やにおいが染み込まないようにするためです。また、ときどき植物性のオイル(菜種油やオリーブオイル)をキッチンペーパーで薄く塗って膜を作っておきましょう。乾燥による割れ防止につながります。

ガラス製品は比較的手入れが簡単なアイテムです。そんなガラスも、最後にひと工夫すると洗い上がりのクリア度がかなり違ってきます。まず、ゆすぎの最後に熱めのお湯でさっと流します。油分や汚れはこれできれいに流されます。そして洗いかごや水切りにグラスは伏せて、お皿は立てるか斜めにして置きます。そのまま数分放置すれば、お湯の熱で器が温まり、すばやく自然に乾燥します。布巾で拭くと、糸くずがついたり、拭き跡が残ったりしますが、これならきれいな洗い上がりになります。


電子レンジや食洗機の使用
電子レンジや食洗機が便利ですが、食器の素材によっては使用できないものもあります。

【電子レンジ】
電子レンジで使用できるものは、耐熱性ガラス容器、耐熱性プラスチック容器、シリコン容器、耐熱性ラップです。陶磁器は見解が分かれるものですが、“使用可”と記載があるもの以外は使用しない方が無難です。例えば器にヒビなどがある場合や、飾りの一部に金属が使われていると使用できません。

ガラスとプラスチックは家庭用品品質表示法により、必ず電子レンジ使用可能の旨が記載されています。使用前に必ず確認しましょう。この表記がない、または耐熱性か自信が持てないという場合は、使用しないようにしましょう。プラスチックはポリプロピレン製、「PP」と記載があるものは基本的に電子レンジに対応しています。ポリスチレン製、「PS」と書かれたものは電子レンジでの使用は避けましょう。他にも金属製や木製の食器は、火花が出たり、ひびが入ったりするので、絶対に使用しないようにしましょう。


【食洗機】
危険を伴うため、強化ガラス製のものや飛ばされやすい軽いものは使用しないでください。また漆塗りの食器や木製の食器は変色しやすいため使用できません。徳利やビンなども口が小さいため、中が洗えません。ひび割れ模様やステンドグラス状の食器は割れる恐れがあります。その他にも機種や洗剤によっては、使用できないものもありますので、取扱説明書などを参照してください。