日本の夏を彩る花火

日本の夏の風物詩である花火ですが、いつから日本で楽しまれているかご存知ですか?
今回は、日本の花火の歴史と今夏行われる県内の花火大会スケジュールについてご紹介します。

日本の花火の歴史
花火の起源は古く、基になる火薬は、今から2000年ほど前に、中国で発明されたといわれています。江戸時代の「駿府政事録」などに残された記述によると、日本人で最初に花火を見たのは徳川家康とされています。1613年イギリス国王の使節ジョン・セリーヌ一行が駿府城を訪れた際に、同行していた中国人に花火を上げさせたとされています。その時の花火は、竹筒から火の粉が噴き出す噴出花火でした。これをきっかけに徳川家康が、三河の砲術隊に命じて、観賞用の花火を作らせるようになりました。

花火の掛け声といえば「鍵屋~」「玉屋~」がおなじみです。大和の国の篠原村(今の奈良県吉野郡)出身の鍵屋弥兵衛が1659年、江戸に出てきて花火を売り出しました。売り出したおもちゃ花火が大当たりし、「鍵屋」を屋号にして店を構えました。この鍵屋が売り出した花火はそれまでの手筒花火や火車などではなく、葦の管の中に火薬を入れたものでした。これが大流行したことで、弥兵衛は花火の第一人者となりました。一方「玉屋」が暖簾を上げたのは文化の頃(1804~1817年)です。鍵屋に大変優秀な番頭があらわれたことで、当主からのれん分けを許され、「玉屋」を名乗るようになりました。この二大花火師を称えて「かぎや~」「たまや~」と掛け声をかけるようになりました。


県内の主な花火大会
熱海海上花火大会・・・7/23(日)・7/28(金)・8/5(土)・8/8(火)・8/18(金)・8/20(日)・8/24(木)熱海湾で開催。3面を山に囲まれたすり鉢状の地形で、花火の音が反響し、見るだけでなく体感できる花火。フィナーレの「大空中ナイアガラ」は必見。

日本平まつり・・・7/26(水)日本平ホテル野外庭園で開催。緑豊かな自然や煌めく夜景とともに、夜空を彩る約10,000発の大花火ショーは、打ち上げる間隔が短く、ほぼ真上に上がり圧巻。コンピュータ制御の豪華絢爛なデジタルスターマインは、計算されつくした美しさ。

安倍川花火大会・・・7/29(土)安倍川河川敷で開催。打ち上げ数は15,000発と県中部では最大の花火大会。尺玉や大仕掛け、大型スターマインなどに加え、想いを込めた花火を打ち上げる市民花火も必見。

沼津夏まつり・狩野川花火大会・・・7/29(土)・7/30(日)狩野川河川敷で開催。全国でも珍しい市街地での開催で、2日間で約10,000発の花火が打ち上げられる。大迫力の尺玉やスターマインは必見。一番の見どころは470mの長さになる「ナイアガラ大瀑布」。

按針祭 海の花火大会・・・8/10(木)伊東海岸一帯で開催。1時間に約10,000発の花火が海上5ヶ所から同時に打ち上がる伊豆一番の大迫力。空中ナイアガラも必見。

ふくろい遠州の花火・・・8/11(金)原野谷川親水公園で開催。花火の文化芸術の育成と向上、普及を目的に、花火師による匠の技を披露する大会。音楽に花火を合わせた全国的にも数少ない試みの「日本一名曲メロディースターマイン」や「日本一ジャンボワイドスターマイン」、「大玉100連発豪華対打」などが見どころ。

土肥サマーフェスティバル 海上花火大会・・・8/18(金)・8/19(土)・8/20(日)松原公園芝生広場特設会場で開催。1日約2000発、3日間とも趣向を変えた早打ちやスターマインのほか、各日のフィナーレを飾る大空中ナイアガラは、高さ約300m、幅約500mの大きさを誇り、夏の夜空を真昼に変えるほど迫力満点。