風薫る新茶の季節! おいしいお茶を楽しもう!

新茶の季節となりました。静岡県ではお茶の生産が盛んですが、おいしいお茶の淹れ方をご存じですか?
茶葉の種類や新茶かどうかによって、適温や抽出時間が異なります。
今回は、新茶とおいしいお茶の淹れ方についてご紹介します。

新茶とは・・・
「新茶」とは、その年の最初に生育した新芽を摘み取ったお茶のことです。「一番茶」とも呼ばれています。若葉の「さわやかですがすがしい香り」が特徴です。また、「二番茶」「三番茶」と比べてカテキンやカフェインが少なく、旨みや甘みの成分であるアミノ酸が多い傾向にあります。

新茶は柔らかな生葉に含まれる初々しいかおりを損なわないように、最後の火入加工温度を抑えて作っています。あえて火香を弱めて生茶葉に近いかおりを残して仕上げているため、ややおとなしめのかおり・味になります。

茶葉ごとの適温・抽出時間
お茶は種類によって、おいしく飲むことができる温度があります。
また、茶葉によって抽出時間が異なります。適温と抽出時間を知り、おいしいお茶を楽しみましょう。

◆新茶:湯の適温は70~80度。抽出時間は約40秒。やや熱めの湯でさっと抽出すると、さわやかな香りとほどよい渋みが楽しめます。70度くらいまで冷ましてじっくり抽出するとうま味の多い味わいになります。

◆煎茶:湯の適温は上級煎茶の場合80度、普通煎茶の場合90度~熱湯。抽出時間は30秒。上級煎茶はうま味成分を豊富に含むため、渋味を抑えてうま味を引き出せるよう、低温で淹れます。

◆深蒸し煎茶:湯の適温は80度。抽出時間は約30秒。深蒸し煎茶は茶葉が細かく含有成分が溶け出しやすいため、抽出時間は短めです。

◆玉露:湯の適温は60度。抽出時間は2分。低温の湯でじっくりと時間をかけて、うま味成分を引き出します。

◆玄米茶・ほうじ茶:湯の適温は95度。抽出時間は30秒。うま味や渋味成分が少ないため、高温でもうま味や渋味は強くでません。高温で香り立ち良く淹れましょう。

おいしいお茶の淹れ方
お湯は必ず一度完全に沸騰させてください。沸騰したあと蓋を取り、更に沸かし続けるとカルキ臭がとれます。
1.茶葉を急須に入れます。玉露はティースプーン3杯。ほうじ茶はティースプーン山盛4杯。それ以外はティースプーン2杯。
2.お湯を一度湯のみに移します。(普通煎茶・玄米茶・ほうじ茶は、直接急須にお湯を入れます。)
3.湯ざましして適温になった湯を急須に移します。抽出時間に合わせて静かにおきます。
※急須を揺すると苦みの成分が出てしまいます。
4.少しずつ均等に注ぎ分けます。最後の1滴まで絞りきります。
※2煎目以降はお湯の温度を上げて、抽出時間を短くすると、おいしく味わうことができます。

少し手間がかかるかもしれませんが、そのひと手間でおいしく味わうことができます。おいしいお茶を楽しみながら、落ち着いたひとときを過ごしたいですね。