梨はカリウムを多く含むので、発汗により奪われる水分とカリウムを補うことができます。また、梨に多く含まれる果糖やリンゴ酸、クエン酸には疲労回復効果があり、夏バテ防止にぴったりの果物です。静岡県内では富士地区の「富士梨」、志太榛原地区の「志太梨」が有名です。

<富士梨>
明治初期に富士地区で植え始められた梨は「富士梨」と呼ばれています。富士梨は、栽培農家が直接販売していることが多く、市場やスーパーなどにはあまり並ばないプレミア商品です。品種は主に幸水・豊水で、糖度を確認しながら完熟の食べ頃に収穫されるので、一番おいしい食べ頃を逃しません。

<志太梨>
大井川下流域の志太榛原地区で栽培されている梨は「志太梨」と呼ばれており、栽培の歴史は古く、300年ほど前に始まったと言われています。現在、志太梨は喜水・新水・幸水・豊水が主力品種で、喜水は志太地区で育成され平成2年に品種登録された梨です。お中元の品としても人気です。

喜水・・・静岡生まれの極早生品種。さっぱりとした甘さがある。
新水・・・小ぶりだが糖度が高く、やや酸味がある。
幸水・・・日本の代表的な赤梨で、果肉は柔らかい。甘みが強く、酸味が少ない。
豊水・・・大玉で水分が多く、みずみずしい歯ごたえがある。甘味と酸味のバランスが良い。