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今月は富士市にある「Museum SHIRASUNA FUJI」さんにおじゃましました。こちらは館長の小澤さんが魅了された、美術家であり演奏家でもある“白砂勝敏”さんの作品をたくさんの方に楽しんでもらえるようにと、自宅敷地内の建物を改装してオープンした常設展示場です。今年の7月にオープンし、アートに興味のある方を中心に多くの人が足を運んでいます。
こちらの常設展示場のコンセプトは「リビングにあるアート」。自宅の中でも広い空間で、長い時間を過ごすリビングで、アートに触れる時間を楽しむことができます。白砂さんの作品の世界観に魅了された小澤さんは、「白砂さんがもっと有名になって、たくさんの人に白砂さんの作品に触れてほしいと思っています」と話します。
そんな小澤さんと白砂さんの出会いは約6年前。とあるライブイベントの会場に置いてあった白砂さんの作品に出会ったことがきっかけです。木彫りの作品を見た小澤さんは最初は「これは何だろう?」と思ったそうです。そのとき白砂さんに「座ってみてください。」と言われ、腰掛けたときに、心が落ち着き、ゆらぎに似た感覚を感じたといいます。その感覚は、小澤さんが趣味の山登りで、満天の星空を見たときに感じた、自分が自然に溶け込んだ感覚に似ていたといいます。そのときに「美術に精通しているわけではない素人の自分が、自然や宇宙と一体になる感覚になれるアートに感動し、その感動をより多くの人に知ってもらいたい」と思われました。そこからこちらの常設展示場のオープンへとつながっていきます。
コロナ禍で疲弊した空気を感じた小澤さんは「身体の不調は手術などで治すけれど、心の不調を治したり浄化したりするにはアートが必要だと感じます」と話します。芸術は心を豊かにするという考えは、常に小澤さんの中心にあります。
白砂さんの作品は素材と向き合い、感じたことを感じたままに表現するもので、見る人によって感じ方はさまざまです。小澤さんは、そんなアートを直に感じてもらいたいとも考えています。こちらの展示場は完全予約制で、入館料は無料となっています。それはこの場所がアートを気軽に楽しめる場所であってほしいと思うから。また、この場所を文化の拠点として使ってもらいたいとも考えていらっしゃいます。
小澤さん自身、アートに触れたことで新しい友達が増えた経験から、アートは人と人をつなげてくれるものであると感じています。人と人とのつながりがとても温かく、心地よく感じられるからこそ、その感覚をより多くの人に届けたいとも思われています。
美術館とは違う、日常の中にあるようなアートを楽しむことができる「Museum SHIRASUNA FUJI」さん。アートに触れながらゆっくりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?完全予約制なので、お出かけ前には予約をお忘れなく!
取材:みづき
『Museum SHIRASUNA FUJI』
住所 | 富士市依田橋町5-14 | TEL | 090-6643-4669 |
営業時間 | 10:00~17:00 | 定休日 | なし・完全予約制 |
駐車場 | 2台 | メール | yume.mrsk7630@icloud.com |
石や木を使った作品は、見る人によって感じ方はさまざま。自分がどんな感じ方をするのか、ぜひ一度足を運んでみてください。