暑くて寝苦しい夏が過ぎ、気持ちよい季節となりました。1年で一番心地よく眠れる季節の秋だからこその快眠方法をご紹介します。
睡眠の悩み
秋に限らず、季節の変わり目になると眠りが浅くなってしまうという悩みを感じる方もいます。それは寒暖差などによる自律神経の乱れや睡眠ホルモン分泌の低下が原因といわれています。これにより、眠りが浅くなって充分な睡眠が取れず、日中に眠気を感じやすくなります。睡眠に悩みを感じている方には、専門家がまとめ、厚生労働省から発表されている「睡眠障害対処12の指針」を確認してみてください。睡眠障害を事前に防ぐための方法がまとめられています。「眠たくなってから床に就く、就寝時間にこだわりすぎない」「同じ時刻に毎日起床」「規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣」などの12項目のうち、できていないことを1つずつ実行するようにしましょう。1つずつ実行することで、睡眠の質が改善されていきます。
ぐっすり快眠するカギ
この季節、体は夏のダメージから回復しているところなので、上質な睡眠は欠かせません。良い睡眠を取るためには、食事、運動、環境が大切です。
○食事
規則正しく食事をとることで、体内時計の調子が良くなり、覚醒と睡眠のメリハリがつくようになります。朝食を取らない方もいますが、良い睡眠には朝食が必須です。夜に眠っていた「腹時計」が、朝食を取ることで目覚めます。バナナや牛乳、乳製品、豆・豆製品、肉類には、体内でセロトニンが作られるために必要なトリプトファンが豊富に含まれています。覚醒系の脳内物質のため、日中はしっかり目覚めていられます。セロトニンは夜になると、睡眠ホルモン・メラトニンへと変化します。セロトニンは日が沈むにしたがって、メラトニンに変化しますが、セロトニンを増やすことがメラトニンを増やすことに繋がり、睡眠の質を向上してくれます。
夕食は魚介類がおすすめです。エビやホタテ、イカ、カジキマグロなどに含まれるグリシンが多いと、睡眠の質を改善する効果が期待できます。食事は布団に入る3~4時間前までに摂る様にしましょう。コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインは睡眠の妨げに繋がります。カフェインは2~3時間効果が続くので、夜遅くに飲むのは麦茶やほうじ茶など、カフェインの入っていないものにしましょう。
○運動
人は体温が下がってくると眠気が強くなります。夕方~夜に30分程度の運動をすると、一時的に体温が上がり、その後は下がるため、寝つきが良くなります。寝床につく1~2時間前に30分ほど、ウォーキングなどの軽めの運動をすると質の良い睡眠に繋がります。
○環境
人は音に敏感で、睡眠時は図書館並の静けさでないと、質が悪くなるといわれています。外部の音や時計の音などが気にならないように、環境を変えてみましょう。敷布団やマットレスは、寝た時も立った時と同じような背骨のラインを保てる硬さがポイントです。枕も同様です。自分に合った寝具を選ぶようにしましょう。