紅葉がきれいな季節になりましたが、それぞれをよく見てみると、紅葉している樹と緑色のままの樹があることに気が付きます。今回は紅葉する樹としない樹の違いと、県内の紅葉スポットをご紹介します。
紅葉する樹としない樹
そもそも「紅葉」という言葉は、葉が落ちる前に色が変わることを表しています。また、葉が落ちることは「落葉」といい、落葉する前に紅葉する樹は「落葉樹」と呼ばれています。つまり、紅葉する樹は落葉樹となります。一方で、紅葉の時期になっても葉が緑色のままの樹は「常緑樹」と呼ばれています。常緑樹は全く紅葉しないわけではありません。古くなってくると順に枯れていき、葉が枯れ落ちる時には紅葉します。落葉樹は一斉に紅葉するため、樹全体が鮮やかな色に変わりますが、常緑樹は古いものから変化するため、樹全体が紅葉しているようには見えません。常緑樹の葉は古くなり色づいた葉を補うように、若い葉が生えてくるため、樹全体を見ると緑色のままに見えます。そのため紅葉“しない”のではなく、紅葉“していないように見える”のです。落葉樹と常緑樹の違いは、葉の寿命です。落葉樹は約半年、常緑樹は平均1~3年といわれています。
県内の紅葉スポット(見頃は天候によって前後します)
井川湖(静岡市葵区) 見頃:10月下旬~11月下旬
「井川五郎ダム」の建設に伴って造られた湖で、新緑や紅葉の名所として知られています。コナラ、クヌギ、カエデなどの樹木が色づきます。ダム湖の湖面に映る紅葉と南アルプスの大パノラマが望めます。湖畔の遊歩道も整備されているため、湖を眺めながらのウォーキングも楽しめます。
昭和の森会館(伊豆市) 見頃:11月上旬~11月下旬
道の駅天城越え内にあり、約1600haの森に囲まれた場所です。伊豆の中では早い時期に見ごろを迎えます。道の駅にあることから伊豆旅行の際に立ち寄り、紅葉を楽しむことができます。11月1日~11月30日は天城越え紅葉まつりの会場として、例年さまざまなイベントが開催されています。今年の開催状況はホームページをご確認ください。
龍潭寺(浜松市北区) 見頃:11月中旬~12月上旬
2017年大河ドラマの主人公となった井伊直虎ゆかりの地としても知られています。国指定の名称庭園のドウダンツツジの朱赤やサツキの緑など、コントラストの美しさが楽しめます。10月1日~12月10日には、紅葉まつりが開催されており、例年宝物の特別展示などが行われます。今年の開催状況はホームページをご確認ください。
秩父宮記念公園(御殿場市) 見頃:11月下旬~12月上旬
御殿場市定番の紅葉スポットで、2003年にオープンした約18,000坪の記念公園です。園内の「憩いの庭」や「もみじ園」、「木道周辺」では、モミジバフウやカエデ、ニシキギなど、約200種類が紅葉し、赤や黄色に色づいた木々を眺めながら散策を楽しめます。例年は見頃に合わせて「紅葉づくし」が開催されたり、夜間のライトアップが行われたりします。今年の開催状況はホームページをご確認ください。