6月4日~10日は「歯と口の健康週間」です。
最近では、歯周病と糖尿病、誤嚥性肺炎、心疾患、動脈硬化などとの関係が研究されており、歯と口の機能が健康寿命に影響を与えていることが明らかとなりました。
今回は『歯と口の健康週間』と歯の健康管理についてご紹介します。
歯と口の健康週間とは
これは厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医師会が実施している週間で、2013年より「歯と口の健康週間」となっています。歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進に寄与することを目的としています。主に、啓発ポスターを作成・掲示したり、啓発イベントを行ったりしています。今年の標語は『咲かそうよ 笑顔の花を 歯みがきで』。この機会に歯の健康管理を見直し、むし歯や歯周病の予防に努めましょう。特に歯周病は、糖尿病や心臓病と深く関わっているなど、全身の健康に悪影響を及ぼします。しっかりと歯の健康を管理して、いつまでも「元気に会話ができる」「おいしい食事をいただける」といった日常生活を送っていきましょう。
歯を保つためのケア
むし歯や歯周病は、口内に広がる細菌や歯の周辺に付着している歯垢(プラーク)が原因でおこるとされています。日頃から次のポイントに気を付けて口腔ケアを心がけましょう。
1.歯みがき
毎食後、丁寧に歯磨きをすることを心がけましょう。口内を清潔に保ち、細菌類が繁殖しないようにすることがむし歯や歯周病予防の基本となります。前歯の裏側や奥歯のほお側など、磨きにくい箇所も、磨き残しがないように丁寧に磨きましょう。
2.歯垢を取り除く
歯間や歯と歯肉の境目についている食べかすや歯垢は、歯ブラシだけでは取りにくいものです。歯間ブラシやデンタルフロスなどの用具を上手に活用しましょう。
3.定期的な歯科医によるケア
自分では取り除くことができない歯石や歯垢を除去するためには、年に1~2回ほど専門クリーニングが必要となります。トラブルの早期発見・治療のためにも、定期的に歯垢や歯石のケアを受けましょう。
丈夫な歯を保つためには、日頃のケアだけでなく、食事の習慣にも注意が必要です。歯を作るのに欠かせないカルシウム、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富に取れる魚介類や、干ししいたけなどのきのこ類、海藻や乳製品を毎食バランスよく摂るようにしましょう。また、梅干しや酢の物など酸っぱい味のものは唾液をたくさん分泌します。口の中を清潔に保つことを助け、酸性化を抑えます。たくさん噛むことでも唾液の分泌を促し、歯垢を付きにくくする効果が期待できます。食感が柔らかいものばかりではなく、適度に硬いせんべいや煎り豆などは歯や顎の骨を鍛えます。
日頃から十分に意識をし、毎日しっかりと歯の健康を管理しましょう。