乾燥肌の原因と対策

朝晩の冷え込みが厳しくなり、乾燥肌の人にとっては厳しい季節となりました。
乾燥は放っておくと、ニキビやしわの原因となってしまいます。
今回は乾燥肌の原因と対策をご紹介します。

乾燥肌の原因
多くの人が悩む乾燥肌は「気温・湿度」「加齢・老化」「生活習慣」など、さまざまなことが原因で引き起こされます。通常、角質内の水分量は約20~30%ほどで、細胞間脂質、天然保湿因子、皮脂膜によって保たれています。しかし気温や湿度の低下により、これらの物質が減少し、角質中の水分量が20%以下になってしまうことで乾燥を引き起こします。また、ヒアルロン酸やコラーゲンが不足することでも乾燥します。これらは体内にある成分ですが、歳を重ねるにつれて減少します。老化による代謝機能の低下も大きな要因の1つです。その他にも食事やストレス、睡眠不足でも乾燥肌を引き起こします。栄養や成分が不足すると乾燥肌になりやすくなるため注意が必要です。夏場は意識してケアする紫外線も乾燥肌の原因となります。紫外線に当たると肌のバリア機能が低下してしまいます。その結果、肌の新陳代謝が乱れ、肌内部の水分が蒸発しやすくなってしまいます。

乾燥肌は放っておくと、敏感肌になったり、シワができたりとさらなる肌トラブルを引き起こします。しっかりと対策を行ないましょう。


乾燥肌対策
気温低下による乾燥肌には、減少した成分を補ってあげることが大切です。肌の潤いを保っている大部分を担う細胞間脂質に似た「アミノ酸・セラミド」を補給することが乾燥肌対策のカギとなります。セラミドにも色々な種類がありますが、ヒト型セラミドの「セラミド1・セラミド2・セラミド3・セラミド5・セラミド6・セラミド6Ⅱ」を選びましょう。しかし、セラミドは高価な成分なので“セラミド入り”と謳(うた)っていても、ヒト型セラミドが配合されていないこともあります。スキンケアコスメを購入する際に成分表示をしっかり確認しましょう。

簡単に自分でできるスペシャルケアとして、化粧水のつけ方があります。10円玉くらいの量の化粧水を手に取って、手のひらで温め、肌にハンドプレスしてなじませます。これを4~5回繰り返しましょう。肌に触れてもちっと跳ね返してくるか確認し、肌がもう入らない!という状態までしっかり潤します。その後に、油分の入った乳液やクリームでふたをして、水分の蒸発を防ぎます。

バランスのとれた食事も乾燥肌を防ぐためには欠かせません。栄養素は単独で作用するのではなく、互いを助け合って初めて力を発揮します。そのため、栄養バランスの良い食事をきちんと3食取りましょう。その中でも積極的に摂りたい栄養素として、抗酸化作用があり、肌の新陳代謝を整えるビタミンA、皮膚を健やかに保つのに欠かせないビタミンC、体を作るのに欠かせないたんぱく質が挙げられます。たんぱく質があってはじめてビタミンなどの栄養素が働きます。ビタミンAはにんじん、ほうれん草、かぼちゃ、小松菜などに、ビタミンCは赤パプリカ、いちご、ブロッコリーなどに、たんぱく質は肉、魚、卵などに含まれています。

もう1つ大切なことは睡眠です。肌は寝ている間に再生されています。肌の再生は眠りはじめの3時間に盛んに分泌される成長ホルモンが担っています。いかに質の良い睡眠をして成長ホルモンを分泌させるかが大切です。そのためには、寝る1時間前からパソコンやスマホから離れ、照明を暗めにするなどして寝る環境を整えましょう。日付が変わる前には布団に入り、最低でも6時間は睡眠時間を確保するように心がけましょう。