毎年この季節になると花粉症のつらい症状に悩まされる人が多くいます。
いろいろな対策がある中で、今回は免疫力との関係や食事での対策についてご紹介します。
花粉症と免疫力
花粉症はアレルギー症状の一つです。このアレルギー反応は、免疫バランスの異常によって引き起こされます。免疫とは体内に異物が入らないようにする防御機能のことで、この防御機能が何らかの理由で過剰に働く状態を、「免疫バランスが崩壊している」と表現します。バランスが崩壊していると、体内に入っても通常は無害な花粉を異物を判断し、体の外へ排除しようと働き始めます。その働きとして代表的なものが、くしゃみ、鼻水、涙、鼻づまりです。くしゃみの力で花粉を排除したり、涙や鼻水で花粉を流したり、鼻づまりで花粉の侵入を防いだりします。これらの状態が花粉症です。そのため花粉症を発症させないためには、免疫バランスを正常に保つ必要があります。
よく「免疫力が高い」といいますが、「過剰に働く」ということとは異なります。「免疫力が高い」とは、適切な免疫反応を必要なタイミングで正常に発揮しているということです。一方「免疫が過剰に働く」とは、免疫バランスが異常を起こして、不要な免疫機能を発揮しているということです。免疫力を高めることで、異物の侵入を防ぎ、病気になる可能性を低下させてくれます。免疫力を高めていくことは、免疫力のバランスを整えることにつながります。
食事
免疫力を高めるためには様々な方法がありますが、代表的な方法の1つが、食習慣の改善です。食物繊維やミネラル、ビタミン、アミノ酸、不飽和脂肪酸などが豊富な食材を日常的に摂取することで、効率よくアップしていくと言われています。これらの成分をバランス良く摂取できると注目されている食材が別名ミドリムシと呼ばれる「ユーグレナ」です。ユーグレナには約59種類の栄養素が含まれています。もちろん、ユーグレナを摂取するだけで免疫力がみるみる上昇していくということはありませんが、睡眠をしっかりとる、栄養バランスを考えた食事を摂る、適度に運動する、ストレスをできるだけためないなど、生活を見直し、トータルで健康維持をしていくことが大切です。
他にもさまざまな食材が花粉症にいい効果を持つと言われています。手軽に試しやすいものとしてはお茶です。茶葉にはいろいろな成分が含まれていますが、特に共通して含まれているのがカテキンとビタミンです。カテキンはアレルギーを抑える作用があると言われています。中でも「甜茶」「グァバ茶」「べにふうき緑茶」の3つはアレルギーに効くとされています。
お茶と同様に花粉症対策として注目されているのが、乳酸菌です。乳酸菌にはアレルギーを抑える仕組みがあり、様々な乳酸菌が花粉症に効果があると言われています。
マスクをする、帽子をかぶるなどの花粉を寄せ付けない対策に加えて、生活習慣の改善を心掛け、花粉症の症状を軽減したり、予防したりしましょう。