毎年11月初旬に静岡市で開催され、100万を超える人が集まる「大道芸ワールドカップ」。
アジア最大級のパフォーミングアート・フェスティバルとして世界的にも注目されているイベントが今年25周年を迎えます。今回は「大道芸ワールドカップ」についてご紹介します。
大道芸ワールドカップの歴史
大道芸ワールドカップは「人の集まるまちづくり」をコンセプトに始まりました。第1回大会は1992年に開催され、111万人の観客が集いました。他県の自治体や商店街なども視察に訪れ、第1回大会から国内有数のイベントとなりました。1998年頃には静岡の名物として「大道芸」が徐々に定着し、フェスティバルに参加した海外アーティストを通じ、世界にも浸透していきます。2002年に現在のワールド部門、オン部門、オフ部門の3部門に分けて開催されました。観客数も2000年には150万人、2015年には181万人と年々増え、大規模なフェスティバルに成長し続けています。
パフォーミングアート・フェスティバルは世界各地で行なわれていますが、90組を超えるアーティストが参加する静岡大会はアジア最大級の規模を誇ります。また近年では、世界各地からフェスティバルのディレクターがアーティスト探しに静岡を訪れています。
ワールド・オン・オフの3部門
大道芸ワールドカップでは3部門に分かれて、技を競います。
ワールドカップ部門:この大会のメインでもある「ワールドカップ」の審査対象となる、世界屈指のアーティストたちが競い合う部門です。ワールドカップチャンピオンは公募によって選ばれた市民審査員によって審査されています。「あなたが1,000円持っていたとしたら、このパフォーマンスにいくら投げ銭をしますか?」という静岡独自の「投げ銭方式」で採点し、チャンピオンが決定します。参考として「視覚性・独創性・魅了度・高感度・国際性」の5つの項目に対して各10点満点で採点を行っています。もっとも多くの得点を集めたアーティストがチャンピオンとなります。他にもシルバー賞、ブロンズ賞、実行委員会特別賞などの賞があります。
オン部門:国内外からの多数の応募者より選ばれたアーティストが集まる部門です。コンペティション形式ではありませんが、ワールドカップ部門に劣らない個性あるパフォーマンスが楽しめます。
オフ部門:他の部門と同様、厳しい審査を通過した国内外のアーティストが自主運営で行なう部門です。近年は新人アーティストの登竜門ともなっています。
静岡を代表するイベントとなり、世界からも注目されている「大道芸ワールドカップ」。25周年を迎えた今年の開催は11/3~11/6です。