今年から新しい国民の祝日「山の日」が施行されますが、その意味や由来を知っていますか?どんな意味があるのか、なぜ8月11日なのか・・・似た名称の「海の日」と合わせてご紹介します。
海の日とは
5月の連休以降最初の祝日となる「海の日」は、1996年に施行された国民の祝日です。ハッピーマンデー制度が導入されるまでは、7月20日が海の日でした。この「海の日」の由来は1876年まで遡ります。
明治天皇の東北巡幸の際、これまでの軍艦ではなく、蒸気船である「明治丸」によって航海をし、7月20日に横浜港に帰着しました。これを記念して1941年に「海の記念日」が制定されました。この「海の記念日」は、一般市民の方々にはあまり馴染みのない日で、海の仕事に従事する方々の間で行事が行われるものでした。しかし、海の仕事の関係者による”海の記念日を祝日にしよう”という運動や、皇室を由来にした記念日であったこともあり、1996年に「海の日」が施行されました。
海の日の趣旨として、祝日法には「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」日であるとされています。ちなみに世界の国々の中で「海の日」を国民の祝日としている国は日本だけといわれています。
山の日とは
日本は山が多く、昔から山の恵みで生活してきたと考えられています。海の日以来の制定となった「山の日」の趣旨として、祝日法には「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日であるとされています。新しく制定された「山の日」は8月11日です。
山岳5団体が中心となって「山の日制定協議会」が発足され、祝日制定への運動が行われました。最初は山開きの日である6月1日にする案がありましたが、夏から秋の初めが登山シーズンであることや、お盆で帰省し地元の山と接する機会があることから8月のお盆の時期に移すことになりました。また例年8月13日からお盆休みになる会社も多いことから、お盆休みとつながる8月12日にする案が有力でした。しかし、この日は日航ジャンボ機墜落事故が起きた日です。群馬県の山中に墜落したことや追悼行事が行われるなど遺族や関係者に考慮し、1日ずらして11日になったといわれています。
また8月11日を祝日にすることで、お盆と連続した休みを取りやすくなり、その結果として観光需要を起こす狙いもあるといわれています。
いよいよ施行される「山の日」。8月11日は山について考えてみてはいかがでしょうか?