夏のキッチン管理法

夏はどうしても体力の落ちる季節。食べ物の管理も、普段より慎重にしたいものです。一番心配なのは食中毒ですが、これを防ぐには、まず普段の心がけが大切。キッチンを常に清潔に保つことはもちろん、食品の管理についても正しい知識を身に付け、家族みんなの健康を守りましょう。

調理してからも注意が必要
一般に言う食中毒は、細菌によって起こるものです。家庭での予防は、食べ物を出来るだけ低温で保存して菌が繁殖しないようにし、調理したら早いうちに食べることが大切です。
たいていの菌は熱に弱いので、充分加熱することによって予防できます。例えば、O-157は、75℃で1分以上加熱すると死滅すると言われています。調理で充分加熱することはもちろん、食器や包丁、まな板を熱湯で洗浄し、しっかり乾燥させると効果があるようです。ただし、せっかく加熱処理しても、調理後の管理がしっかりしていなければ、また菌が繁殖する恐れがあります。調理したものをとっておきたいときは、調理後あら熱をとり、密閉容器に入れて5℃以下で保存するようにしましょう。

日ごろのお手入れが大切
常に水と火を使うキッチンは湿気が多く、菌が繁殖しやすくなります。換気扇を回す、窓を開けるなどして、頻繁に空気を入れ替えるようにしましょう。
流し台の下は中のものを全部出して、定期的に掃除します。アルコールで拭くと、消毒・洗浄の効果があります。冷蔵庫の中は、中性洗剤で汚れを落とし、仕上げにアルコールで拭いておくと良いでしょう。洗剤を使うのが気になる人は、ベーキングパウダーや重曹を溶かした水で拭くという方法もあります。炭酸水素ナトリウムの働きで、汚れがきれいに落ちるのです。電子レンジは、水を入れて加熱し、中が湿ったところを拭くと、汚れが落ちやすくなりますよ。

賢い食品の保存と見分け方
冷蔵庫を信じすぎてはいけません。買った日時を忘れず、賞味期限をきちんと守るようにしましょう。
卵は買った日から1週間くらいで食べ切るように。
割ったときに黄身が壊れて白身が水っぽければ、腐ってしまっています。パックに入れた豆腐や納豆も1週間くらい。ただし豆腐は、開封したらなるべく早く食べるようにします。野菜は、葉がペチャっとしなだれてしまったものは食べられません。豚肉は粘りが出てきたら避けましょう、鶏肉は腐ると嫌な匂いがします。牛肉は多少変色しても大丈夫なのですが、出来ればそうなる前に食べ切ってしまいたいものです。

知っておきたい食品添加物
食品添加物とは、それだけでは食べられないけれども、食品の加工や保存の目的で添加・混和されているものを言います。安全性が確認されたものだけ使用が許可され、その表示が義務づけられています。また、許可された後にも、安全性の確認は続けられています。身近な食品に何を目的としたどんな添加物が使用されているのか、一度確認してみてはいかがでしょうか。