住まいの防火対策

日頃の習慣づけからご近所パワーまで

■ポイント1
防火はタバコの始末から!
タバコは炎が見えないため、火を扱っているという意識が薄くなりがちです。しかし、死者が出た住宅火災の原因の20%以上がタバコによるもの。消したつもりの火が完全に消えていなかったり・・・と、ちょっとした不注意が惨事につながっています。特に危険なのは寝タバコ。飲酒後に喫煙してそのまま寝入ってしまい、火災になって気づかず逃げ遅れてしまうケースも少なくありません。タバコの火は水をかけるなどして確実に消し、寝室では喫煙をしない習慣をつけましょう。

■ポイント2
高齢者の生活空間をチェック!
火事で亡くなるのは65歳以上の高齢者が圧倒的に多く、その数は火災死亡者全体では約4割、住宅火災に限れば過半数に達しています。
体力のないお年寄りは、いざ火が出たときに思うように体が動かず逃げ遅れてしまうことも多いため、居室や寝室は避難しやすい場所に確保しましょう。

■ポイント3
炎を天井に上げない工夫を
家庭内で火が出てしまったとき、まだ炎が天井に達していなければ、消火器などで初期消火できる可能性があります。被害を最小限に食い止めるためには、火が簡単に天井に届かないようにしておきたいもの。まずはカーテンを防炎品に替えましょう。使用中のカーテンに防炎加工をしてくれるクリーニング店もあります。さらに天井や壁にも難燃性の素材を使うと効果的です。ただし、天井に火が達した後は、一気に部屋全体が炎に包まれることが多く危険です。この場合は消火をあきらめて避難を優先させましょう。

■ポイント4
ご近所パワーで放火を撃退!
放火が原因と思われる火災はなんと1万件以上も発生しています。
これは、火災全体のトップ。大切な住まいを放火から守るためには、燃えやすいものを家の周囲に置かないなど「放火しにくい環境づくり」が大切です。自分の家だけでなく、ご近所ぐるみで取り組めば効果的。放火は夜間に行われることが多いので、町全体を明るく保つようにすれば、防犯効果も高まります。

放火はここに注意!
●新聞や雑誌の束、段ボール箱など燃えやすいものを置かない。
●ゴミをためない。
●ゴミ出しのルールを守り、前夜から出しっ放しにしない。
●門柱やセンサーライトを活用して、周囲を明るく保つ。
●ご近所と防火・防犯対策などの情報を共有する。