階段でよろけたり、ちょっとした段差でつまずいたり、年齢を重ねると運動機能や感覚機能の低下など体の機能はさまざまな変化が生じます。住まいでの転倒・転落の事故では、年間2000人以上の方が亡くなり、浴槽などでの溺死に次ぐ大きな危険となっています。
転倒・転落が原因での要介護や寝たきりを防止しましょう。
手すりは住宅改修の基本です。一本の手すりが自立を可能にし、暮らしを安全にすることも多いのです。しかし、手すりの選択や取り付け位置などを間違うと邪魔になったり、かえって危なくなったりします。
■ 手すりの分類と役割
歩行支援となる手すり(廊下、階段)
●目的・・歩行時の身体の支え、歩行時経路の誘導
●取り付けポイント・・できる限り連続して取り付けることが大切、やむを得ず連続手すりにできない場合すき間を40cm以内にしましょう。
●手すりの太さ・・直径3.2~3.6cmが標準です。
動作支援となる手すり(お風呂、トイレ)
●目的・・つかんで身体を支えたり引き寄せたりするなど、動作時の姿勢の保持
●取り付けポイント・・歩行支援用よりも大きな力が加わるのでより強固に取り付けましょう。
●手すりの太さ・・直径2.8~3.2cmが標準です。
転落防止を防止する手すり(階段、玄関)
●目的・・高所からの転落を防ぐ
●取り付けポイント・・階段の場合、できれば両側に取り付けましょう。片側だけに取り付ける場合は、下るときの利き手側が標準です。
●手すりの太さ・・直径3.2~3.6cmが標準です。