手は最古の温度計。寒い、涼しい、暖かい、暑い、冷たい、ぬるい…。日頃何気なく使っていますが、これらの言葉は私たちのからだが温度のちょっとした違いにも敏感に反応することを表しています。人は肌や手で温度を感知し、体内の巧妙な温度制御装置によって体温を一定に保っています。
紅茶は100℃でいれる。玉露は60℃。風呂の適温は40℃前後。こたつやストーブを出したくなるのは10℃、等々。私たちは日常生活の中で無意識のうちにこうした温度感覚を身につけています。
ちなみに、「今日は寒いな」と感じるのは、その月の平均気温よりも4℃くらい低いときだそうです。寒冷前線などの影響で気温が一時間に4℃も下がると、風邪をひいたり、からだの節々が痛くなったり、ゼンソクの発作が起こったりするとか。4℃の差は人間に対する温熱ショックの一つの目安ともいえます。
急激な温度変化は大敵。朝晩の冷え込みが厳しくなるこれからの季節、快適温度で「心身ともに暖かい冬」を過ごしましょう。