ほっとHot Q&A:厄年の決め方について

日本で古くから言い伝えられている「厄年」ですが、この考え方は、古代中国から伝わった「陰陽道」という考え方に影響を受けています。平安時代に日本に伝わったこの考えは、最初は公家の間で広まりました。そこから武家や一般市民へと伝わり、江戸時代頃から一般化され、現代まで続いています。

厄年は本来は還暦などの「年祝い」と同様におめでたい年という認識でした。当時の厄年は、その前後で一人前として認められる年齢になったり、結婚や出産をする方が多い年齢になったりと、おめでたいイメージがありました。その一方で厄年にあたる年齢は、ライフステージや健康の変化が起きやすい年でもあり、慎重な判断が求められる場面が増えてきます。このようなことから、現在は以前の厄年の考えとは異なり「大事な時期を平穏に過ごすために注意を払おう」という考え方になりました。

「厄年」は多くの人に不吉な年だと考えられていますが、これは勘違いです。本来厄年は「人生の変化が多い年」のため、いつもよりも慎重に過ごすことが必要な年というものです。そのため、過度に怯えず、安心して過ごしましょう。

多くの人が「厄年だから厄払いをしてもらう」と考えているかと思います。「厄払い」とは厄災をもたらす罪や穢れを祓うため、お祓いを受けたり身を清めたりします。大きな決断の出来事の前などに受けることもあるため、人生の大事な時期となる厄年に受けておくことは間違いではありません。諸説ありますが、厄払いの始まりは、人生の節目となる年齢になることから、邪気を祓い、不浄を避けるためにお祓いの儀式をするようになったことだとされています。もちろん厄払いをしなかったからと言って、必ず厄災に遭うわけではありません。

2023年は以下の方が厄年に該当します。この前年は「前厄」、次年は「後厄」です。また、オレンジ太字で示した年は「大厄」です。大厄は身体や環境の変化などにより、災厄・災難に最も見舞われることが多い年と言われています。
男性:平成11年(1999年)生まれ、昭和57年(1982年)生まれ、昭和38年(1963年)生まれ
女性:平成17年(2005年)生まれ、平成3年(1991年)生まれ、昭和62年(1987年)生まれ、昭和38年(1963年)生まれ

厄年だからと気にしすぎず、注意を払いながら、自分らしく過ごすことを意識しましょう。