夏だけではない!? 冬も注意したい脱水症

脱水症は汗をかく夏に気を付ける症状だと思っていませんか?
実は汗をかきにくい冬も脱水症に対する注意が必要です。
今回は、冬の脱水症の危険因子と対策法をご紹介します。

脱水症とは
人の体の60~70%は体液と呼ばれる水分と塩分です。この体液が不足した状態を「脱水」と呼び、それによって様々な症状が出る状態を「脱水症」と呼びます。症状としては、のどの渇き、ぼんやりする、食欲不振、疲労困憊、頭痛などがあげられます。重度の脱水では、けいれんが起こり、血液が濃くなることで、血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞、腎不全などの合併症を引き起こす可能性があります。そのため脱水の予防はとても大切となります。

冬ならではの危険因子と対策
脱水は、汗をかく夏場に多いと思われています。しかし、冬は水分摂取量が減るため脱水症になる可能性があります。冬ならではの危険因子と対策法をご紹介します。
●低温・低湿度な冬の気候
冬は空気が冷たく、乾燥しています。空気が乾燥すると、皮膚から失われる水分量が増えます。また、暖房を使うことで、乾いた温かい空気が増えて、より乾燥します。
対策:加湿器を使いましょう。壁や窓の近くでの加湿器は結露を発生し、カビや細菌が繁殖するため、40~60%程度の湿度に保つことが大切です。
●厚着
外の寒さから、どうしても厚着になってしまいます。厚着のまま室内で過ごすと、体温が上昇し、夏ほどではなくても汗をかいていることがあります。冬の汗は感じにくいですが、水分・塩分は失われています。
対策:適切な衣服を着ましょう。室内で寒さを感じないなら、上着を脱ぐなどして調節しましょう。
●長い入浴時間
寒さから、入浴時間は夏場より長くなります。入浴によって皮膚の水分は潤います。しかし、入浴後は上昇した体温を下げるために、汗や呼吸で水分が失われます。
対策:入浴後には、水分補給をしましょう。

まだまだ寒い日が続きます。水分補給をしっかりし、冬の脱水症に気を付けて、残りの冬も元気に過ごしていきましょう。