日本の春の風物詩 お花見にでかけよう!

今年は暖冬の影響で、例年より早く桜が開花しています。
この季節になると桜の名所ではお花見をする人々の姿をよく見かけます。
今回は日本の春の風物詩、お花見についてご紹介します。

お花見の由来や歴史
今では当たり前となったお花見ですが、どのように始まり広まっていったのでしょうか。起源とされているものには2つ説があります。1つは貴族文化的なもの。平安時代に行われた花を見ながら歌を詠む会が起源とされ、812年に嵯峨天皇が南殿で宴を催したことが最初のお花見と言われています。かつて花といえば梅でしたが、遣唐使の廃止から梅よりも日本固有の桜の花が好まれるようになりました。もう1つは農民文化的なもので、自然に始まっていったとされています。“桜”はもともと稲や穀物をあらわす“五月・早乙女”などの《》と、神座を意味する“坐《クラ》”が語源で、“神聖な木”であったと言われています。農村では桜の咲き方で一年の豊作凶作を予想し、桜の木にお神酒やお供え物をして一年の豊穣を願いました。

812年に最初のお花見が行われた際、その宴が貴族の間で大変評判がよく、毎年盛大な宴を行なうようになりました。鎌倉時代には武家社会となり、地方でも庭先に植えた桜で宴を楽しむようになっていきました。桃山時代に豊臣秀吉が奈良の吉野山で5000人規模と言われる盛大なお花見パーティーを催したのは有名な話です。このころから娯楽としてのお花見が庶民に広まっていきました。その後江戸時代には今のスタイルが確立され、町民や商人が中心となる活気に満ちた時代背景も重なり、武士も庶民もみんなが楽しめるお花見へと変化していきました。

県内の名所と開花時期
全国には「お花見」の名所といわれる場所が多くあります。県内には「さくら名所100選」に選ばれた場所が2つあります。例年の見ごろ時期を合わせてご紹介します。

■さくらの里(伊東市)
3月中旬~4月中旬。40種、3000本の桜が植栽されています。種類が豊富なため、9月~5月まで間断なく桜が見られます。

■冨士霊園(駿東郡小山町)
4月中旬。広大な公園墓地の参道にはソメイヨシノやヤマザクラなど約8000本の桜が植えられています。
他にも県内にはお花見の名所が多くあります。

■三嶋大社(三島市)
3月下旬~4月上旬。約15種200本の桜を楽しめます。

■駿府城公園(静岡市葵区)
3月下旬~4月上旬。市内の花見名所として知られています。夜桜鑑賞も楽しめます。

■はままつフラワーパーク(浜松市西区)
3月下旬~4月下旬。桜とチューリップを一緒に楽しめます。

日本らしさが感じられる「お花見」。今年は県内の名所におでかけしてみてはいかがですか?