いろんな国のお正月

日本ではお正月におせち料理やお雑煮などをいただき、大晦日には年越しそばも欠かせません。もちろん、海外でも新年を迎えるのはおめでたいこと。世界各地にいろいろな正月スタイルがあり、食べる料理も多彩です。そもそも、西暦1/1だけが正月ではないんです。

●世界のお正月
現在、日本を含め世界中で一般的に使われている暦は、“太陽の動き”をもとに作られた太陽暦(グレゴリオ暦)。一方、日本でもかつて使われていた“月の満ち欠け”に基づいた太陰暦と呼ばれるものがあります。中国や韓国では太陰暦に季節の移り変わりを加味した太陰太陽暦を伝統的に使っていたため、現在でも正月は旧暦で祝うのが習わし。旧正月は春節と呼ばれ、1月下旬~2月中旬ごろです。
また、タイ、ミャンマー、ラオスのような仏教国では仏暦をもとに4月ころ正月を迎え、タイのソンクラン、ミャンマーのディンジャンのように水かけ祭りが知られています。珍しいところでは、ゾロアスター教の正月といわれるイランのノウルーズもあります。
クリスマス重視の欧米では1/1は単なる休日といった感が強いですが、大晦日は例外。ニューヨークなど各都市のカウントダウンパーティの盛り上がりは日本のニュースでも報じられていますよね。また、日本では年越しといえばそばですが、ヨーロッパには年越しブドウなどユニークな年越しグルメも目白押しです。

●ではこの国の正月は・・・

中国では元旦のことを「春節」と言います。
都会では7日間、その他では15日間お正月が続きます。
春節から15日目を「元宵」と言い、先ほどの春節と、この元宵には中国全土で獅子舞や高脚踊りの他、地芝居、灯篭祭など、沢山の行事が行われます。
また、派手なもの好きな中国ではお正月にかなりの量の爆竹が鳴らされます。

メキシコでは、新品の水玉模様の服に着替える習慣があります。
この水玉はお金に似ているところから、お金に困らないようにという意味だそうです。
新年が来ると同時に邪気を追い払うため、爆竹を鳴らしたり、ステレオを最大音量でかけたり、「トロット」と呼ばれるラッパを吹いたりします。

アメリカではお正月に国技でもあるフットボールの試合が行われます。
この試合は「ローズボール」というスタジアムで行われ、この試合に勝てばナショナルチャンピオン、つまり全米No.1になれるのです。
選手も観客も大盛り上がりですが、この試合に先駆けて朝から華やかな「ローズパレード」が行われ、こちらもかなり盛り上がります。

タイでは4月13日が元日とされています。
タイは熱帯の国なのでこの時期の気温は結構高めです。
そこでタイでは、チェンマイ市で「水かけ祭」という祭が行われ、寺院の仏像に香水をかけて清めたり、正午から市民全員で水をかけあったりして祝います。