衣替えテクニック

10月は夏服と冬服を入れ替える衣替えの季節。とは言ってもまだまだ暑い日もあり、衣替えを実行する決心(?)はなかなかつきにくいものです。
そこで、衣替えをスムーズに、タイミングよく、効率的に行うヒントをお届けします。

●衣替えは平安時代から伝わる風習
中国の風習にならい、平安時代の宮中行事として始まった衣替え。
旧暦の4月1日および10月1日に夏服と冬服を着替えることが定められ、宮中ではこれを「更衣(こうい)」と呼んでいました。
江戸時代になると年に4回、武家の制服を替える習慣が制度化され、一般庶民もこれに従うように。現在のように学校や官公庁・企業などが、6月1日と10月1日に制服を衣替えするのは明治時代になってからのことです。

●衣替えは数回に分けて気楽に実行!
そろそろ衣替えをしなきゃと思っても、大仕事の気がして腰が上がらない。
着るものだけを引っ張り出して、何となくやり過ごしていませんか?
そもそも10月に冬物はまだ必要ではないし、衣替えが春と秋の年2回では、しまう服も出す服も膨大な量になってしまいますよね。
そこでお勧めしたいのが、衣替えを数回に分けること。
まずは夏から初秋へ、初秋から秋本番へ、そして晩秋から冬へと衣替えを行う予定にしておけば、時間もかからず手間も少しは軽くなるはず!
夏服を全部しまったとたん、暑い日がやってきて汗だくに!ありがちなこんな思いもしなくて済みますよ。

●知っておきたい、衣替えの正しいルール。
衣替えを効率良くスムーズに行なうためには、幾つかのコツがあります。
衣替えに適した天気や、衣類をしまう前の注意点をまとめてみました。

◆ 衣替えをするならカラリとした秋晴れの日に。できれば晴天が続いて室内の湿気が低くなっている日が最適。
◆ 洗濯やクリーニングは事前に済ませておくのが鉄則。特に夏もの衣類は汗によるシミが出来やすいので、収納前に念入りなお洗濯を!繊維に染み込んだ汗や汚れは、つけ置き洗いをするのがおすすめ。
◆ クリーニングに出した衣類等はビニールをはずし、虫干しをして湿気を取り除いてから収納を。
◆ 防虫剤の成分は空気より重いので、衣類の上に適量を置くようにする。違う成分の防虫剤を一緒に使うと衣類を変色させる原因にもなるので要注意。

●秋冬の衣替えスケジュール

Part1. 秋分 9月22日 
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるこの頃。ノースリーブなど盛夏にしか着ない衣類はしまい、秋にも続けて着る服は残す。薄手の長袖シャツや秋色のカットソーなどを出す。

Part2. 体育の日 10月8日
夏服はインナーや重ね着にして使うもののみを残し、薄手のニットやジャケット、コート類などを出す。

Part3. 立冬 11月7日
残りの夏服をしまい、厚手のニットやコート、手袋やマフラーなどの小物を出す。

衣替えはお部屋の模様替えや掃除のチャンス!
衣替えのシーズンは、住まいの模様替えや掃除を行なうにも良い季節です。
まずは、きれいにお手入れした衣類をしまう、収納スペースから掃除を始めましょう。ここで大切なのは、タンスや押し入れなどに湿気がたまるのを防ぐため、濡れた雑巾を使用しないこと。
掃除機で隅々のホコリやゴミを吸い取り、どうしても拭き掃除が必要な時は、数日間しっかり乾かしてから衣類をしまうようにしてください。また、掃除と同時に不要な衣類や荷物を整理すると、すっきりキレイに片付きます。