浴室の本当の傷み・・・『カビ』

目地の汚れの犯人は?
浴室でもっともよく見かける汚れは、黒カビによるもの。カビというと、雨の多い6月頃を思い浮かべるかもしれませんが、湿気が多く、温度も高くなる浴室は、一年中がカビの温床です。特に目地のカビは完全な除去が難しいので、目地の多い浴室は、こまめなカビ予防とお手入れが必要になります。

タイル貼り在来工法の問題点
<お手入れ>
目地が多く、汚れが落ちにくい。また湿度が高いため、年中カビが発生する。

<保湿性>
保湿効果のある素材が入っていないため、浴室がひんやりしている。タイル自体も冷たい。

<清潔さ>
目地にカビが発生しやすい。ひび割れの奥に発生したカビは、処置のしようがない。

割れたタイルの目地からしみ出た水が、家の土台まで腐らせる!!

目地が割れるのはなぜ?
地震や風雨のほか、自動車や電車の走行によって、建物はたえず小さな振動を受けています。建物と浴室の壁が一体化している在来工法では、この振動が直接浴室に伝わり、タイルや目地に被害を与えるのです。また、木とタイルなど、性質の違う素材を張り合わせているのも、目地割れの大きな原因です。

どうしてカビが生えるのでしょうか?
カビが発生しやすい環境とは
・湿度が70%以上
・温度が約20~30℃
・炭水化物やタンパク質・脂肪分などの栄養分がある

などが条件。浴室は湿度・温度ともカビの生育に適しており、石鹸カスや皮膚の老廃物もたまりやすいため、カビにとって絶好の住み家と言えます。

カビ取り剤では目地のカビは防げない!?
市販のカビ取り剤を使えば、黒ずみはある程度落とせます。しかし、それはカビ取り剤に含まれている漂白剤が、カビを白くしているだけなのです。タイルの目地には無数の小さな穴があり、そこに入り込んだカビは、容易には取れません。またカビ取り剤は、目、気管支、皮膚への刺激性もあります。

「ガマンすればまだ使えそう」と思っていても見えない部分の傷みは、確実に進んでいます。
浴室から出る直前に60℃以上の高温シャワーを、最大の勢いで、できるだけ高い位置から壁や床を中心にかけ、乾きにくい場所を拭き取り通気をよくすることでカビの予防ができます。そして、浴室をカラッと快適にする浴室換気乾燥機のご使用が最も効果的です。